今までは家の各場所について書いてきましたが、
今日はちょっと違う話です。
私は住宅設計の各過程において「模型」を作ります。
この模型に関しては、設計者によって様々な考えがあり、
まったく作らない人もいれば、たくさん作る人もいます。
私の考えはこうです。
建築というのはもちろん立体のものですよね。
だから、設計の際の検討もやはり立体で行いたいのです。
●敷地に対するボリューム
●隣地・隣家との関係
●建物の陰影
●本当の立体としての見え方
これらは、どんなに綺麗で立派なパース(※)や図面でも
実感を持って捉え、検討することが難しいものです。
そのため、模型を使うのは有効なのです。
※よく住宅メーカーの広告に完成予想の絵が載っていますよね。
あれです。
模型は作ってしまえば、グルグル回して色々なアングルや距離から
眺めることができ、本当の立体として住宅を確認することができます。
そうすると、新しいアイデアが浮かんだり、図面上では分かりにくい部分も
理解できたりします。
では実例写真も交えて説明しますね。
【スタディー模型】

まず、一番最初に作るのが「スタディー模型」です。
おおまかなカタチを捉えるためにつくります。
設計者は、平面図(間取り図)を描く時には、
同時に頭の中に立体があります。
それを実際に模型で立体にしてみて、全体のボリュームを確認します。
僕は、建て主さんには建物を間取り図ような2次元(平面)でなく、
3次元(立体)で捉えてほしいと考えています。
そのために、間取り図を提示する際には、
このような模型もおまけで付けます。
どんな家になるのかイメージしやすいし、何より楽しい♪
色々検討するためには、結構たくさん作ることになるので、
なかなか大変です。
室内空間を検討するためのものも作ることがあり、
大きさ(縮尺)は様々です。
【軸組み模型】

これは木造軸組構法ならではのもので、建物の骨組み模型です。
(写真の模型の縮尺は1/30です。)
柱の配置や梁の架け方などを検討します。
なかなか手間がかかるので、構造的に特殊な部分がある場合のみ
作るようにしています。
このように骨組み模型を作ると、力の流れを目で確認することができ、
構造的に補強しておいた方が良い場所などを直感的に捉えることが
できます。
構造上必要な計算などと合わせて確認を行えばより安心です。
【完成予想模型】

これは建物のカタチがほぼ定まって実施設計時に制作します。
(主に1/100の縮尺で作ります。)
建物には窓や板張りの表現も施し、敷地には樹木などの植栽や
人や車を配置したりします。
まさに完成のイメージを詰め込んだ模型で、
設計者としてもワクワクしながら作っています。
これを建て主さんにお見せすると、より実感がわいてくるらしく、
喜んでくださいます。
設計者は図面を描くだけでなく、こんな模型も作るんですよ・・・
というお話でした。