設計者として自分の首を絞めかねませんが、
誤解を恐れずに言えば・・・
「予算が少ないほうが良い家が建ちます!」
これは私の中での「良い家」というのが、
「自分の身の丈に合った質実剛健な家」
という定義であることに基づく考えです。
また、少ないというのは絶対的なものでなく、
相対的な感覚だということを付け加えておきます。
人間の欲にはきりがありません。
たくさんお金を持っていたら、余分なものまで
たくさん買ってしまいます。
でも経済効果を考えたら、これはこれで良いのでしょう。
しかし、余分なものがたくさんあり、ガフガフした住宅建築と
いうのは、何とも魅力に欠けるのです。
設計者とクライアントが、限りある予算をいかに節制して
工夫してつくりあげたか、そしてその中でいかにして
自分らしい家というものを考え抜いたか、
それが端々に見え隠れする住宅に、私は惹かれるのですねぇ・・・
予算が少ないからといって、安易に安価な住宅に
飛びつくことは危険です。
安いものには訳がある。
安くて良いものはない。
良いのに安いものはありますが・・・
安物買いの銭失い・・・
これには気をつけていただきたいものです。