2009年12月。
元プロサッカー選手の中田英寿氏と、同じく元プロサッカー選手の
ジダン氏との対談が実現しました。
その対談の中で、とても印象に残ったジダンのコトバがありました。
「スピードと体力が重要視されている中でサッカーを外からみると
サッカーの面白みが少し減ったような気が僕個人としてはするんだけど、
そこはどう思う?」
という中田氏の質問に対して、ジダンはこう答えました。
「面白みが減ってきたとは思いませんが、みなさんに言っておきたいのは、
10番のポジションやテクニカルな選手を守り続けなければならないという
ことです。なぜなら私が観たいのは美しいサッカーだからです。
攻撃だけではありません。守備でも美しいプレーが観たいのです。
美しいプレーは守らなくてはいけません。」
私は感激しました。
ジダンはプレーだけでなくその思想も美しい!
いや、その思想が氏の根底にあったからこそ、
あんなに美しいプレーができたのでしょう。

私が身を置く、建築・住宅業界に対して、
私はこのジダンの思いを投げかけたい。
過熱化する価格競争。
過剰な低価格化。
過剰な性能主義。
そんなことばかりに目がいっていては、
住宅というものの本質を見失ってしまいます。
私が見たいのは、美しい住宅、
住まい手目線での美しい家づくりです。
幸いなことに、私は建築設計事務所という立場で
住宅に携わっておりますので、上記の様な状況に
振り回されずにいることができます。
(無縁とは言えませんが・・・)
私達の使命は「美しい住宅」を守ることだと思っています。
その「美しさ」は見た目だけではありません。
その住宅が成り立つプロセス、関係者の思いも
美しくなければなりません。
こんなキレイゴトは、住宅メーカーや建設会社など
建設による利益の追求が重要な立場の人間には
言えないでしょうね(笑)
このキレイゴトが説得力を持つかどうかは
これからの私の設計活動にかかっているでしょう。
私にはジダンのような華々しい活躍はできないかもしれませんが、
真心をこめて一棟一棟地道に、社会的価値のある
「美しい住宅」をつくっていきたいと思っております。