【140702】
本計画では、木材加工をプレカットで行います。
とわざわざ書くのは、大工さんによる手刻みによって加工を行うこともあるからです。
100%手刻みでできれば大工技術を残していくことに大きく貢献できるのですが、
なかなかそうもいきません。
建物のつくり方、施主の考え、建設費等に合った方法を物件ごとに選択しています。
しかし、プレカットが悪いという訳ではありません。
適材適所で技術の選択をできたら良いなぁと思っています。
ということで、加工に入る前に、プレカット工場、建設会社、設計者の
3者で打合せを行いました。
事前に私がチェック項目を送っていたこと、またプレカット工場の
CAD担当者が細かいことをよく理解している方だったこともあり、
打合せはトントンと進みました。
プレカットとはコンピュータープログラムによる機械加工のことですが、
やはり人の手とは違いできることできないことがありますので、
その辺のすり合わせをしっかりと行いました。
機械加工が進化しても、結局はそれを扱う人間の能力が重要です。
最後は人なんです。
さて、打合せの最後には使用材料のチェックもさせていただきました。
良い材料を揃えてもらっていて感謝です。
明日、改めて材料検査を行います。
梁材はドライビームです。(米松材)
ヤング係数、含水率も明記されたJAS材で、構造計算が必要な建物で
使用できる材料です。
木材について様々な意見・考え方があると思いますが、
構造材としては非常に質の高い材料です。
ガレージ部分に使う米松の集成材です。
自分で設計しておきながら、その材料のボリュームにちょっと圧倒されました。
なかなかの迫力ですが、写真では伝わりにくいのが残念。
建て方の時にその大きさが良く分かると思いますので、お楽しみに。
ヤング係数(※)も、良く使われるE120ではなくてE135なので特注品です。
※ヤング係数とは簡単に言うと木材の変形のしにくさをあらわす数値です。
梁として使った時に数値が大きい方がたわみにくく、曲げ変形に強いと言えます。