たたみの間(和室)の造作工事が進んでいます。
この部屋には様々なデザイン要素があります。
・錆び丸太の床柱
・化粧加工を施した無垢板張りの床の間
・アウトセット納まりとし、鴨居のラインを強調した建具納まり
・目透し張りとする化粧合板張りの天井
・畳床の周りに配したフローリングの寄せ
などなど。
和室には作法という名のルールのようなものがありますが、
この「たたみの間」はその辺りを一切無視しています。
部屋の各部の目的について考え、それをシンプルに形にしていく。
ですから、真壁、床の間の落とし掛け、付鴨居や長押、天井の竿縁など
和室らしい要素を徹底的に排除しています。
もはやこれは「和室」とは呼べないかもしれません。
ですから「たたみの間」で良いのです。
しかしながら、自然を愛でる、自然を取り入れる、もてなしの意識、
座したときの目線の高さを意識する、など基本的な「和のこころ」は
強く意識しています。
余計なものを取り這うことで、その「こころ」だけが残るような
デザインにできないかな、というのがこの「たたみの間」での試みです。
そのような中で異彩をはなっているのが床柱のとして使う錆び丸太です。
純粋なデザインとして建て主さんのご希望で取り入れることになって、
材料自体も建て主さんが自分で購入されたものです。
しかしながらこの材料には凹凸や曲りがありまして、加工が非常に大変!
ということで、和室を得意とする大工さんがこのたたみの間専属で
入ってくれているんです。
そして見事に錆び丸太が設置されました。流石です。
引き続きよろしくお願いします!