イベントの会場構成の依頼を松井紀子さんからいただいて、
何かイベントの象徴となるものが欲しいなぁと漠然と考えていました。
そんな中、松井さんの過去のFB画像から面白いものを見つけました。
それが「藁まぶし」だったのです。
聴けばお蚕さまの家だと言うではないですか。
松井さんと打合せを進めると、ここから
いろんなことがビビビッと繋がっていきました。
◇藁まぶしの形は最小限の部材で合理的な強度を得る
建築で言う「トラス」と同じ原理
トラスは三角形が組み合わさってできる訳ですが・・・
◇絹繊維の断面は三角形!
◇昔南砺市では麻、綿、絹が織られていて、その生産地の
福光、福野、城端の関係。城端線の各駅を結ぶと
見事な三角形があらわれます。
これだ!と思ってから、
イメージスケッチとイメージ模型をつくり・・・
実施設計図と完成イメージ模型をつくり・・・
と進んでいきました。
想いがコンセプトに、コンセプトがカタチに、カタチが実物に。
この短い期間に、改めて「ものづくり」醍醐味を知ることとなりました。
デザインとは、こうだったら良いなと、もっとこうならないかな?
という人の想いや問題を解決する手法であって、それがアートとは違うところ。
僕の仕事は「人の想い」をつないでいくところに役割がある、
そんなことを改めて実感しました。
松井紀子さんだけでなく、松井文一社長をはじめ松井機業の皆さまが
このアイデアを受け入れて下さり、地元の大工職である南棟梁が
実現して下さった。
本当に感謝の気持ちで一杯です。
ありがとうございました。