『根塚町のいえ』
実施設計を本格開始する前に概算見積りをもとに、「中庭プラン」をやめるという大方針転換を行いました。
建物の平面・外観形状はコストに大きく影響します。
今回は敷地に段差ができるような条件ということもあいまって、予算をよりバランスよく使用できるように「中庭」をやめる決断をしました。
言葉で書くと簡単に終わってしまいますが、この決断に辿り着くまでにはかなりのバリエーションのプランを作成しましたし、打合せも重ねました。
その中で導き出した結論というのは、建て主さんにとっても設計者にとっても重みのある大切なものとなります。
こういうことを踏まえながら、自分らしい形を見つけていくことになるんですね。
「ものづくり」の現場においては、結果はもちろん大切ですが、そこに至るプロセスも大切だと思っていて、それが結論に納得と深みを持たせるんです。
そういう意味でも、建て主さんのパートナーとして住まいづくりに携わる設計者という立場には責任があるし、やり甲斐があるなと強く感じます。