建築において、私がいちばん大切にしているのは「居場所をつくる」ということです。立派な外観でも、豪華な素材でもなく、その場所に身を置いたとき、ほっと息をつけるような、そんな感覚を生むこと。
それは、陽の入り方だったり、風の抜け方だったり、静かな音の響き方だったり。目に見えないけれど確かに感じられるものたちが、人の心を落ち着かせ、居心地の良さへとつながっていきます。
日々の暮らしの中に、ふと立ち止まって「ここ、好きだな」と思える瞬間があること。そんな場所があるだけで、その家は特別なものになると思うのです。
図面の線一本、窓の高さひとつにも、そんな想いを込めて設計しています。